Merci Lapin

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zoom RSS 光の時間

<<   作成日時 : 2005/10/26 08:25   >>

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 午後2時ごろ、お客さまの少ない時間は私のランチタイムです。ちょうどそのころが中庭からお店に射し込む光が美しい時間になります。机の前に目隠しのように置いた棚ごしに眺める中庭の景色がとても素敵になる時間です。棚に並べた品物を通して眺める景色だけをみていると、まるで映画の中のロマンティックなシーンのようでうっとりしてしまうのです。見上げた目線の先に輝いているのは大好きなジャムポットたち。分厚いガラスを透すと光は一段と柔らかくなりやさしくなります。フランスの家庭のキッチンに並んでいたであろうポットたちが70年の時間と日仏間の長い距離を旅してここにあること。私にとってはそれだけでも「すごい」ことなのです。
 こんな仕事をしているとよくお客さまから「あちらに買い付けにいかれるのですか」と尋ねられます。「あちら」とはもちろん欧州のことです。残念ながら私はまだ海外に旅をしたことがありません。いろいろな事情が重なってなかなか機会に恵まれませんでした。6才のとき母から贈られた画集をきっかけにルノアールに憧れて絵描きになりたいと思い、従兄弟と一緒にお絵書きばかりしていた私はやはりフランスに行きたいと願っていました。景色そのものが絵のような国に行き、少し灰色がかった空の下で思う存分絵を描いてみたいと思いました。才能と努力で従兄弟は本当に夢を実現して30年間パリで絵を描いています。努力もせず才能もなかった私は、それでも夢が捨てきれずに「パリ」を熊本に持ってこようと企てました。身の程知らずもよいところですが、人に迷惑をかけることでもないので神様も許してくださるかしら。
 お店のディスプレイが私の描く「絵」です。私のなかの「夢」なのです。「あちら」に行かれた方からは笑われるかもしれませんが、私のなかの文学、絵画、彫刻等、欧州への憧れで蓄積された様々な出会いで織りあがったタペストリーのようなものなのです。ですからディスプレイを考えているときはとても幸せです。洋書や雑誌で素敵なお店をみつけるとそのオーナーのことを想像します。そのディスプレイはきっとそのオーナーの「絵」であるはずですから。

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